こんにちは。
銀座パーソナルトレーニングスタジオフィジカルラボ銀座の菅原果穂です。
皆さん、InBodyという体成分分析装置をご存知ですか?
フィジカルラボ銀座ではフィジカルドックやパーソナルトレーニングの際に、InBodyを使用して身体測定を行っています。
今回は、様々な種類があるInBodyの中でも、当スタジオで使用している「InBody570」で何がわかるのか、ご紹介したいと思います。
InBodyとは?
簡単に言うと、すごく詳しく測れる体重計です。
手の平と足の裏に電流を流し、水分を多く含む筋肉組織には電気が流れやすく、水分をほとんど含まない脂肪組織には電気が流れない原理【生体電気インピーダンス分析法】を利用して、体成分を測定します。
InBodyに乗る前にウエットティッシュで手の平と足の裏を少し濡らしていただくのは、電流が流れやすくなるようにするためです!
では結果用紙に基づいて、フィジカルラボ銀座では何に注目してチェックをしているのかご紹介いたします。
(このコラムはInBodyのHPも参考に記しています。)
結果用紙全体写真
注目ポイント
- 体重・筋肉量・脂肪量
- 肥満指標
- 部位別筋肉量
- 体水分均衡と体成分履歴
- 研究項目内の基礎代謝と骨格筋指数
- InBody点数
今回は、以上の点に注目して解説させていただきたいと思います。
1.体重・筋肉量・脂肪量
まずはみなさんもお馴染みの体重がこちらで確認できます。
お客様の中では体重を気にされる方もいらっしゃいますが、私たちは体重よりも体重の下に記載されている「筋肉量」と「体脂肪量」の方に注目しています。
こちらは体脂肪率(%)ではなく、量(kg)で記してあります。
この「体重」・「筋肉量」・「体脂肪量」の棒グラフの先端を結んだ形により「I・D・C」の大きく3つのパターンのうち、どこに当てはまるのかを確認しています。
I型:【標準体重健康型】
・体重・筋肉量・体脂肪量の全てが標準
・体成分の均衡が取れている
・筋肉を増やすともっと良い
D型:【標準体重強靭型】
・筋肉量が多く、体脂肪量が少ない
・筋肉質のアスリートに多く見られる例
・今の状態を維持することが大切
C型:【標準体重肥満型】
・筋肉量が少なく、体脂肪量が多い
・運動不足の現代人に多く見られる悪い例
・普通型(I型)を目指すことが大切
IDC型の例
Cの形になっている場合は、体脂肪量が多く、筋肉量が少ない為、今後生活習慣病やサルコペニア(筋肉減少症)にならないようにする為にも、まずは筋肉と脂肪の均衡が取れたI型を目指していきたい、という指針になります。
実際にどれくらい自分が筋肉量を増やしたら良いのか、どれくらい体脂肪量を増減したら良いのかという目安は、結果用紙の右側にある【体重調節】枠で、身長や年齢、性別に応じた適正体重とともに確認できます。
InBodyのHPでは、さらに細かく8パターンに分けられています。
InBody HPより
2.肥満指標
こちらでBMIと体脂肪率が確認できます。
BMIは身長と体重から肥満度を示しています。
見た目が痩せているからといって肥満でないとは限りません。
体が細くても体脂肪率が高ければ隠れ肥満の可能性があります。
同じく、筋肉量が多くて体重が重い方をBMIだけで肥満とは言えません。
正しく肥満を評価する為に、BMIと体脂肪率を一緒に見て確認します。
3.部位別筋肉量
InBodyでは体を右腕・左腕・体幹・右脚・左脚の5つの部位に分けて測定するので、筋肉が少ない部位がないか、上下左右のバランスが崩れていないかなどを評価することができます。
上の棒グラフは測定対象者の筋肉量(kg)です。
身長、年齢、性別を参考に割り出した標準体重に基づき、測定者の持つべき筋肉量を「低」・「標準」・「高」と判断されます。
下の棒グラフは、現在体重で持つべき筋肉量を基準に、今の体重を支えるのに十分かどうかを「パーセンテージ」で示しています。
例えば、【過体重肥満型】で体重と体脂肪量が標準より多い場合は、
体内に体脂肪量だけでなく、筋肉量も自然と増えて多くなります。
しかし、この場合は筋肉量の絶対量は標準以上持っていますが、今の体重を支えるほど十分とは言えません。
逆に【低体重強靭型】の場合は、
筋肉量の絶対量は標準を下回りますが、今の体重を支えるには十分であることがわかります。
過体重肥満型と低体重強靭型の部位別筋肉量の例
結果用紙の右側にある【筋肉均衡】ではひと目で左右の腕、左右の足、上下のバランスが均衡であるか均衡でないかを確認できます。
過去に怪我をしたことがあり、怪我をした部位の筋肉量はきっと少ないだろう!と思っている方も、案外「均衡」にチェックが入っていることもあります。
そんな方は、筋肉量は左右差がなくても身体の使い方に左右差があるのかもしれない、という視点で確認します。
4.体水分均衡と体成分履歴
一般的に、体重の約60%が体水分で、そのうち細胞内水分が62%、細胞外水分38%前後を維持しています。
この比率を割合で表したのが「細胞外水分比」です。0.360から0.389までを標準、0.390から0.399までをやや高い、0.400以上を高いと評価します。
疾患や怪我などによるむくみで細胞外水分量の割合が高くなる形で数値が高くなることがあります。
体水分が高いと筋肉量も水増しされ、通常より高い筋肉量の数値が出ます。
そこで、8件までの直近データを折れ線グラフで確認できる「体成分履歴」と照らし合わせ、細胞外水分比の増減により筋肉量もどう変化しているのかを確認することで、細胞外水分が増えたための筋肉量の増加なのか、そうではないのかを確認することができます。
5.研究項目内の基礎代謝量と骨格筋指数
基礎代謝量は、呼吸や体温の保持など生きていくために最小限必要なエネルギー量です。
また、基礎代謝量は筋肉量と比例するため、筋肉が多いと基礎代謝量も高くなり体脂肪が燃焼しやすい体ということになります。
多くのスマートウォッチやスマートフォンではアプリなどを用いて歩数などからアクティブエネルギー(身体を動かすことで消費するエネルギー)を算出することができます。
体重管理をしたい方は、[基礎代謝量+アクティブエネルギー量]を計算し、増量したい方であればそれ以上のカロリー摂取を、減量したい方はそれ以下のカロリー摂取を、と目安にすることができます。
骨格筋指数(SMI)は、サルコペニアを評価する客観的な指標として広く活用されています。
男性7.0未満、女性5.7未満が基準値以下となっているため、これらを下回る数値が出た時には、疾患や要介護のリスクが高い状態であると考えられます。
サルコペニアについてのカラダコラムもございます。詳しくはこちらをご覧ください。
画像をタップするとコラムをご覧いただけます
6.InBody点数
Inbody点数は体成分の均衡度をわかりやすく点数化したもので、体重・筋肉量・体脂肪量の全てが標準だと80点です。
標準より筋肉量が1kg多くなると1点が加算され、少なくなると1点が引き算され、体脂肪量は標準より多くても少なくても1kg当たり1点が引き算される仕組みです。
つまり、【体重調節】で提示された筋肉調節・脂肪調節の量が多いほど点数が低くなり、適正な体脂肪量を維持しながら、筋肉量が標準より多い人が高い点数を得られます。
「体脂肪」といったら減らすべき!と思いがちですが、脂肪は「体温の保持」や「ホルモンの生成」など重要な役割を担っているためです。
いかがでしょうか。
かいつまんでご紹介しても、かなり膨大な量ですし、ちょっと難しく感じられるかもしれませんね。
気になる測定内容がございましたら、いつでもお気軽にご質問ください。
目標とする身体、競技スポーツなどによってもベストな身体は多様だと思います。
このInBody結果に一喜一憂するのではなく、自分自身の状態を把握するひとつの方法として活用していただけたらと思います。
フィジカルラボ銀座では、オンライントレーニング以外のすべてのメニューでInBodyを測ることができます。
例えば、入会不要・人間ドックのように1回完結で受けていただける「フィジカルドックスタンダード」では、
前屈・後屈といった基本的な動作で、おおまかな問題点を把握する動作の評価で50点、
動作評価だけでは確認しきれない各関節の可動域や筋力を確認する機能の評価で50点、
そしてこのInBodyの点数を踏まえて全身の評価をし、課題(リスク)とその原因を分析します。
さらに、原因から根本改善を目指すエクササイズメニューを、お客様の生活スタイルに合わせた内容でオーダーメード。
その場で実践指導させていただくだけでなく、後日ハウツー動画もお送りしています。
もうすぐ2023年が終わりますね。
自分の身体を見つめ直して、新しい年に向けて目標を立てるお手伝いをフィジカルラボ銀座にお任せいただけましたらうれしいです!
ぜひ一度お試しください!
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フィジカルラボ銀座では、医・科学的な専門知識を持つトレーナーによる、
プロ仕様のインボディや画像分析システムと、
「人の手」を組み合わせた身体機能評価「フィジカルドック」をご提供しています。
問題の原因と改善ポイントを明確にした上で、
ご自宅や通っているジムで続けられる最適な運動メニューを作成・指導。
ハウツー動画のアフターサービス付きなので、やり方を忘れてしまう心配もありません!
また、「持続可能な身体づくり」をしたい方に適した健康志向の
パーソナルトレーニングやオンラインパーソナルトレーニングもご用意しています。
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