集中力が続かない?その原因は“隠れ脱水”かもしれません

集中力が続かない?その原因は“隠れ脱水”かもしれません

こんにちは。銀座のコンディショニングジム「フィジカルラボ銀座」の川越康平です。

前回のコラムでは、熱中症時の応急処置として有効な「氷水タオル方式」をご紹介しました。
今回はその一歩手前、日常での脱水予防とパフォーマンス維持について解説します。

 

「なんだか頭が重い」その正体は?

朝の通勤時や仕事のはじまりに「頭が重い」「集中できない」と感じたことはありませんか?その背景には、睡眠中や移動中に進んだ軽い脱水が潜んでいる可能性があります。

実は、体重のわずか2%の水分が失われるだけで、集中力や判断スピードが低下することが研究で明らかになっています。
熱中症のような重症ではないものの、重だるい不調の原因は「隠れ脱水」なのかもしれません。

 

気づかぬうちに体は乾いている

人間の体は水分だけでなく、ナトリウムなどの電解質とのバランスによって正常に働きます。
ところが、寝ている間に汗や呼吸で水分も電解質も失われ、起床時にはすでに軽い脱水傾向にあります。さらに、通勤での発汗や、コーヒー・お茶による利尿作用が加わると、気づかないうちに体液バランスが崩れていきます。
この状態で「水だけ」を補給しても、ナトリウムが不足しているため体内に吸収されにくく、のどの渇きや集中力低下が続きやすくなります。実際に研究でも、ナトリウムを含む飲料は水分吸収を促進し、認知機能の維持に役立つことが報告されています。

 

集中力を落とさない水分補給のコツ

ポイントは 「こまめに」「ナトリウムと一緒に」 水分を摂ること。脱水に「ならないようにする習慣」が大切です。

  • 朝の通勤時から500mlを目安に補給する
  • 水だけでなくナトリウムを含む飲料を選ぶ
  • 喉の渇きを「脱水サイン」と意識する

 

暑い時期に多い“隠れ脱水”の相談

フィジカルラボ銀座でも、「最近集中力が続かない」「考えがまとまらない」といった相談を受けることがあります。

特に暑い季節になると、こうした声は一層増えてきます。
詳しくお話を伺うと、1日の水分摂取量が少なく、“隠れ脱水”がパフォーマンス低下の原因になっていると思われるケースも少なくありません。

そんなときには、自動販売機やコンビニなどで手軽に買える電解質飲料や、水筒に入れて持ち歩く手作りドリンクの摂取をおすすめしています。

 

自動販売機などで買えるもの

  • ポカリスエット イオンウォーター(ナトリウム+甘さ控えめの糖分)
  • キリン ソルティライチ(ナトリウム+糖分)

 

水筒派の手作りレシピ

  • レモン塩水:水500ml+塩ひとつまみ+レモン果汁少々
  • 麦茶+塩:麦茶500ml+塩ひとつまみ

 

※塩を入れすぎると飲みにくく、塩分過多のリスクもあります。0.5g前後が目安です。

 

さらに、フィジカルラボ銀座のトレーナーは全員、スポーツ現場でも活動しています。そこでは選手に対して、練習や試合前には250~500mlのスポーツドリンクを飲むこと、練習後には糖質・タンパク質・脂質をバランスよく摂ることを指導しています。リカバリーのため、そして水分の体内吸収を高めるうえで欠かせない工夫なのです。

この、トップアスリートが当たり前に実践している“水分と栄養のセット補給”は、働くビジネスパーソンにとっても有効ですので、ぜひ意識してみてください。

 

今日からできる、最初の一歩

脱水は熱中症のような緊急事態だけでなく、日常のパフォーマンス低下にも直結します。

難しいことを始める必要はありません。“ただの水”を“ナトリウム入りの一杯”に変えることからスタートしましょう。

 

例えば、

・通勤中にイオンウォーターやソルティライチを1本

・水筒を持ち歩く人は、レモン塩水や麦茶+塩を用意しておく

これだけでも、午前中からの集中力や仕事の効率が変わってくるはずです。

 

覚えておいていただきたいのは、“喉が渇いたから飲む”のではなく、“乾く前から補う”という意識です。

その小さな工夫が、暑い時期を元気に乗り切るための一歩になります。

フィジカルラボ銀座では、こうした日常習慣のアドバイスから、スポーツ現場レベルの専門的な知識までを組み合わせ、お客さま一人ひとりに最適なコンディショニングを提案しています。

何かお困りのことがございましたら、ぜひフィジカルドック®︎を受けにいらしてくださいね。

 

参考文献:

Benton D, et al. Dehydration influences mood and cognition. Nutrients, 2011.
日本スポーツ協会『熱中症予防運動指針』

 

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