寝る前のスマホは睡眠の質を低下させる?

寝る前のスマホは睡眠の質を低下させる?

こんにちは。

銀座のパーソナルトレーニングスタジオ「フィジカルラボ銀座」です。

 

皆さんは、睡眠時間がどのくらい必要かご存知ですか?

 

米国睡眠財団の声明によると、10代で8-10時間、成人で7-9時間の睡眠が必要だとされています(2)。

 

つまり、成人であっても平均的に8時間の睡眠が必要だということになります。

 

 

睡眠不足による悪影響は、風邪の引きやすさの増大(4)、筋肉が減少して体脂肪が減りづらくなる(3)などが挙げられます。

(世間では睡眠不足だと太る、というフレーズをよく聞きますね)

 

そのため、活力のある毎日を送るためには「睡眠時間を確保する」ことが非常に重要です。

 

ただ、そうは言ってもそんなに睡眠時間を取れない!という方も多いですよね。

 

そこで本日は、せめて「睡眠の質」は確保できるように、睡眠の質を高めるための簡単な心掛けに繋がる1つのデータをご紹介します。

 

He et al, 2020

Effect of restricting bedtime mobile phone use on sleep, arousal, mood, and working memory: A randomized pilot trial (1)

 

 

 

研究方法

 

● 被験者

 

就寝前にベッドでスマホを使用する習慣があり、睡眠の質が低い大学生38

 

 

●介入方法

 

コントロール群19

普段の睡眠習慣を継続

 

介入群19

就寝時間の30分前からスマホを使用しないように制限

 

 

●測定項目

 

✓睡眠時間等に関する質問紙(毎起床後にすぐ記入)

✓睡眠の質に関する質問紙

✓認知機能に関する課題(ワーキングメモリ)の測定

など

 

介入前の状態と、介入後の状態について検定を用いて比較。

 

 

 

結果

 

就寝前のスマホの使用の制限は寝付くまでの時間(Sleep Latency)を12.6分短縮した。

 

 

就寝前のスマホの使用の制限は睡眠の質を改善した。

 

 

認知機能に関する課題の数値も有意に改善した。

 

 

 

この研究から分かること

 

 

今回の研究では就寝前のスマホの使用の制限によって

 

 

 

✓寝つきの改善

✓睡眠の質の向上

✓認知機能の改善

 

が認められました。

 

就寝前のたった30分、スマホの使用を制限するだけでこれだけのメリットがあるのは驚きですよね。

 

冒頭でも述べたように、成人に必要な睡眠時間は約8時間と言われています。

 

多くの方が必要な睡眠時間をとれていない中で睡眠の質まで低下させてしまうと、健康面だけでなく認知機能の低下にも表れるような様々な悪影響が生まれてしまいます。

 

スマホやパソコンの画面はブルーライトを発しており、その影響で睡眠ホルモンであるメラトニンの生成を阻害してしまうと言われています。

 

そのため、就寝直前のスマホの使用は睡眠の質の低下や、寝つきの悪化による睡眠時間の短縮に繋がる可能性が高いです。

 

今回の研究では強制的にスマホの使用は出来ないようにロックがかかるモードを使用していたようですが、実生活においては

 

✓寝る30分前の簡単なストレッチを習慣にする

寝る30分前からは、スマホではなく音楽を聴いたり読書をする

✓寝室に持ち込んだとしても手の届かないところで充電する

 

といった方法がおすすめです。

 

睡眠の質、生活の質を高めるために、是非就寝前のスマホ絶ち、試してみてください!

 

©Physicl lab Co.,Ltd. 2024

 

参考文献

  1. He, J wen, Tu, Z hao, Xiao, L, Su, T, and Tang, Y xiang. Effect of restricting bedtime mobile phone use on sleep, arousal, mood, and working memory: A randomized pilot trial. PLoS One 15: 1–13, 2020.
  2. Hirshkowitz, M, Whiton, K, Albert, SM, Alessi, C, Bruni, O, DonCarlos, L, et al. National sleep foundation’s sleep time duration recommendations: Methodology and results summary. Sleep Heal 1: 40–43, 2015.Available from: http://dx.doi.org/10.1016/j.sleh.2014.12.010
  3. Nedeltcheva, A V, Kilkus, JM, Imperial, J, Schoeller, DA, and Penev, PD. Insufficient sleep undermines adiposity. Ann Intern Med 153: 435–441, 2010.Available from: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20921542
  4. Prather, A a, Janicki-Deverts, D, Hall, MH, and Cohen, S. Behaviorally Assessed Sleep and Susceptibility to the Common Cold. Sleep 38: 1353–9, 2015.Available from: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26118561%5Cnhttp://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?artid=PMC4531403

 

 

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