日常生活を送るうえで意外とかかってしまう医療費。
1年間まったく病院に行きませんでしたっていう人はなかなかめずらしいですよね。
実は、運動を行うことによって医療費を削減できた というデータも複数あるんです。
(スポーツの経済効果に対する調査研究, 文部科学省:平成26年)
この調査の中では自治体や企業、大学等で様々な取り組みが行われています。
具体的な取り組み内容は文部科学省のHPにて資料が公開されているので気になる人はチェックしてください!
今日はその中から特に興味深いデータがあったので紹介します。
「生活習慣病対策が医療費・介護保険料給付費に及ぼす効果に関する研究」より抜粋
【研究デザイン】
ベースライン調査として宮城県の大崎保健所管内に居住する40~79歳の国民健康保険加入者全員を対象にアンケート調査。
アンケートの中で被験者は1日歩行時間を自己申告し、
その結果により
・1日の歩行時間が1時間以上の群(1時間以上群)
・1日の歩行時間が1時間未満の群(1時間未満群)
に分けた。
有効回答者数は5万2029人/5万4966人 (95%)であった。
追跡調査として毎月の医療費に関する情報や、死亡・転出による移動の情報を収集。
中~高強度の運動ができない者、身体に強い痛みがある者は除外した。
【結果】
●平均余命
1時間以上群・・・43.5年
1時間未満群・・・42年
差・・・・・・・1.5年
●生涯医療費
1時間以上群・・・1282.8万円
1時間未満群・・・1353.7万円
差・・・・・・・70.9万円
【この研究からわかること】
運動を行うことで医療費が削減できる
歩行は多くの人々が自然に行っている身体活動です。
特別な練習もいりませんしコストもかからない、非常に低強度の運動です。
そのような運動であっても健康(=医療費の削減)にこれだけ影響を与えてるんです。
さらに特筆すべきは、歩行時間が長い人ほど
平均余命が長いにも関わらず、医療費が削減できている ということ。
年齢を重ね、長く生きるほど生涯医療費は増えるとも考えられますが、歩行時間が長い人ほど、
長命なうえに医療費もかからない んですね。
それに医療にがかからない=健康で質の高い生活を送れている
とも考えられますよね。
おそらくこれは歩行に限らず、身体を動かす習慣全般が健康に良い影響を与えているのでしょう。
みなさんも生活・人生の質を高めるためにも是非運動の習慣を身につけましょう!
健康に運動を行うための身体の定期チェックは、是非フィジカルラボ銀座のフィジカルドックで!
佐々部孝紀
参考資料
文部科学省
「スポーツの経済効果に対する調査研究」
第4章:スポーツや身体活動の促進による医療費の削減効果
平成26年
辻 一郎、高橋 裕子
生活習慣病対策が医療費・介護保険料給付費に及ぼす効果に関する研究
政策科学総合研究事業