こんにちは。銀座のパーソナルトレーニングスタジオ「フィジカルラボ銀座」です。
家で出来る手軽な運動の1つにストレッチがあります。
背中や首などその部位自体のコリを改善したり、猫背姿勢や反り腰による痛みを解決したりにも効果的な運動です。
だから健康のために毎日頑張ろう!とは思うもの…忙しい日は時間が取れない場合もあるかと思います。
一方、「毎日できないからダメだ」途中で反省したり、始める前から諦めてしまうのはもったいない!ライフスタイルに合わせた実践方法のコツがあるからです。
そこで今回は、ストレッチの頻度が柔軟性を獲得するためにどのような影響を与えるのかを調べた研究について解説します。
ハムストリングストレッチプログラム中の筋肉柔軟性の獲得率と低下率に対するストレッチ頻度とセクションの影響:ランダム化単盲検縦断研究。
Cipriani et al., 2012. (1)
研究方法
62人の男女(女性32人、男性30人)を以下5群に分け、ハムストリング(大腿後面を形成する筋肉の常識)のストレッチのプログラムを介入
・介入なし
・2セッション× 7日/週
・1セッション× 7日/週
・2セッション×週3~4日
・1セッション×週3~4日
※ 1セッションは30秒× 2セットのストレッチ
介入前、4週間の介入以降の柔軟性(ROM)の変化を各群で比較
ROMは仰向けで膝を伸ばした状態で下肢の挙上角度(SLR)で測定
結果
●各群のROMの4週間の変化
群 |
介入前平均± SD(°) |
介入4週間後の平均± SD(°) |
コントロール |
81.0 ± 14.1 |
80.4 ± 11.6 |
2セッション× 7日/週 |
77.1 ± 13.1 |
93.0 ± 10.9* |
1セッション× 7日/週 |
78.8 ± 14.3 |
93.6 ± 16.5* |
2セッション×週3 ~4日 |
78.5 ± 13.2 |
94.0 ± 12.8* |
1セッション×週3 ~4日 |
81.1 ± 12.6 |
93.8 ± 11.3* |
* …介入前と意識差あり(p<0.05)
●各群のROMの変化率の比較
♯…その他3つの介入群と比較して意識差あり(p<0.05)
この研究からわかること
この研究では1セッション1分(30秒× 2)のストレッチを週3~4回実施するだけでも柔軟性向上の効果があったことが示されました。
週7回、毎日実施する群と比較すると、週3回1セッションずつ実施したグループの柔軟性向上の効果は小さかったことが示されています。
以前週3~4回ストレッチを実施する場合でも、倍の量(1日2セッション)実施すれば毎日実施した場合と同程度の効果が認められています。
まとめると、
・週3回程度のストレッチでも十分に効果がある
・毎日実施したほうが効果は高い
・毎日実施できなくても多めに実施すれば毎日実施した場合と同じ程度の効果がある
ということになります。
毎日ストレッチを実施できる人、毎日実施したほうが習慣化して継続しやすいという人、色々な人がいるとは思いますが、定期的に継続さえしていれば効果は認められるようですので、自分に合った方法をぜひ見つけて継続してください!
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参考文献
1. Cipriani, D, Terry, M, Haines, M, Tabibnia, A, Lyssanova, O. ハムストリングストレッチプログラム中の筋肉柔軟性の付加率に対するストレッチ頻度と性別の影響:ランダム化単盲検縦断研究。JSCR 26 : 2119–2129, 2012