コーヒー(カフェイン)を飲みすぎるとホルモンバランスが崩れる?トレーニング効果に影響も?

コーヒー(カフェイン)を飲みすぎるとホルモンバランスが崩れる?トレーニング効果に影響も?

こんにちは。銀座のパーソナルトレーニングスタジオ「フィジカルラボ銀座」です。

 

みなさんはコーヒーが好きですか?1日に何杯くらい飲みますか?

 

朝の1杯、仕事中の1杯、昼食後の1杯など、1日3杯以上を毎日という「なくてはならない派」の方もいらっしゃれば、コーヒーは飲まずに紅茶や緑茶を飲むという方もいらっしゃるかと思います。

 

コーヒー、紅茶、緑茶はどれもクロロゲン酸やカテキンなどのポリフェノールを含んでおり、適量な摂取は健康にも良いと言われています(3)。

 

また、カフェインも、コーヒー、紅茶、緑茶に含まれているものとして有名です。

 

ここぞという集中力がいるとき、睡眠不足で眠気に打ち勝たなければならないときに頼っている方が多いのではないでしょうか。

 

それだけでなくカフェインには、摂取後に筋力や持久力を一時的に向上させる効果があるため(4)、トレーニングの前に活用している方もいらっしゃるようです。

 

一方で、カフェインを摂りすぎるとその後の睡眠が浅くなってしまい、結果睡眠不足になりまたカフェインに頼って…という悪循環に陥ってしまう可能性があります。

 

実はさらに、過剰な摂取にはストレスホルモンを増加させるリスクもあるようです。

 

本日はそれらを裏付ける、カフェイン摂取量とその後のホルモン濃度についての研究をご紹介します。

 

Dose Effect of Caffeine on Testosterone and Cortisol Responses to Resistance Exercise.

Beaven et al., (2008) (1)

 

研究方法

 

被験者:プロラグビー選手24名

 

トレーニング1時間前に

✓カフェイン0㎎

✓カフェイン200㎎

✓カフェイン400㎎

✓カフェイン800㎎

のどれかの錠剤を摂取

 

唾液の摂取により、トレーニング前、最中、後のホルモン濃度(テストステロン、コルチゾール)を分析

 

ランダムな順番で日を空けて4つの試技を実施

 

結果

 

どのグループもトレーニング中にテストステロンの濃度は増加

 

0㎎と200㎎のカフェイン摂取群ではトレーニング直後にコルチゾール濃度が増加

 

400㎎と800㎎のカフェイン摂取群ではトレーニング後もコルチゾール濃度の増加が続いた

 

この研究から分かること

 

テストステロンはいわゆる男性ホルモンの一種で、やる気や自信といった感情にも関連しているとされている(2)、トレーニング後の筋肥大に関わるホルモンです。

 

一方でコルチゾールはストレスホルモンの一種で、トレーニングの効果を減らしてしまうことでも知られています。

 

つまりこの研究の場合、トレーニング中のパフォーマンスアップを狙ってカフェインを多く摂取してその時のパフォーマンスを高めても、その後のホルモンバランスの崩れによってトレーニングの効果が結局減ってしまう可能性が示唆されています。

 

それ乱れを誘発したカフェイン量400㎎は、コーヒー約800mlの含有量になります。

 

一度にそんなにたくさん飲む人はまれかもしれませんが、この研究の被験者は身体が大きいラグビー選手だったので、体格の小さな方はそれよりも少ない量で悪影響が出てくる可能性は十分考えられます。

 

カフェインに頼り過ぎている方は、この研究のようにホルモンバランスの不均衡が起きているかもしれません。

 

まとめ

 

健康面にも良いという面を持ち合わせているコーヒーやお茶ですが、摂取量が過多になると睡眠の質の低下だけでなくホルモンバランスが崩れたり、トレーニング効果の低下が起きたりする可能性があります。

 

何事にも適切な摂取量がありますので、今一度ご自身の習慣について振り返ってみていただければと思います!

 

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©Physicl lab Co.,Ltd. 2023

 

参考文献

  1. Beaven, CM, Hopkins, WG, Hansen, KT, Wood, MR, Cronin, JB, and Lowe, TE. Dose effect of caffeine on testosterone and cortisol responses to resistance exercise. Int J Sport Nutr Exerc Metab 18: 131–141, 2008.
  2. Carney, DR, Cuddy, AJC, and Yap, AJ. Power Posing: Brief Nonverbal Displays Affect Neuroendocrine Levels and Risk Tolerance. Psychol Sci 21: 1363–1368, 2010.
  3. DelBo, C, Bernardi, S, Marino, M, Porrini, M, Tucci, M, Guglielmetti, S, et al. Systematic Review on Polyphenol Intake and Health Outcomes : Is there Su ffi cient Evidence to Define a. Nutrients 11: 1355, 2019.
  4. Warren, GL, Park, ND, Maresca, RD, McKibans, KI, and Millard-Stafford, ML. Effect of caffeine ingestion on muscular strength and endurance: A meta-analysis. Med Sci Sports Exerc 42: 1375–1387, 2010.

 

 

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