【最新研究】40代以降の「寝苦しい夜」の原因は室温だった|睡眠の質を上げる温度とは

【最新研究】40代以降の「寝苦しい夜」の原因は室温だった|睡眠の質を上げる温度とは

こんにちは。フィジカルラボです。

 

梅雨が明けて暑い日々が始まりましたが、みなさんは「エアコンのタイマーが切れて夜中に目が覚めてしまった」「しっかり寝たはずなのに、翌朝なんだか体が重い……」なんて経験はありませんか?

 

実は近年、環境医学の進歩によって「40代・50代からは、若い頃と同じ感覚で寝室の温度を設定していると、睡眠の質が劇的に下がってしまう」という事実が明らかになってきました。

そこで今回は、こちらの論文を紹介いたします。

 

Amir Baniassadi et al., 2025
Effects of Heatwaves and Tropical Nights on Sleep in Middle-Aged and Older Adults: A Scoping Review

 

研究方法


▼調査手法:世界的な主要論文データベースから、夜間の気温・熱波と睡眠に関する過去の重要な文献を網羅的に集めた「包括的文献調査(レビュー)」。

▼対象者:40歳以上のミドル・シニア層の男女。

▼分析データ
・実験室で精密に測定した脳波
・被験者が自宅でスマートウェアラブル等を着用し、長期間の実生活を追跡したデータ
・この両面から、室温・湿度の変化が睡眠構造(睡眠の深さや質)にどう影響するかを統合して分析

 

研究結果


▼夜間の室温が25°Cを超えると、睡眠効率が5%〜10%有意に低下する。
▼室温が上がるにつれて、筋肉や肉体の疲労を回復させる「最も深いノンレム睡眠」が劇的に減少する。
▼体温調節機能が低下する「レム睡眠(記憶の整理)」のステージでは、暑さによる中途覚醒(夜中に目が覚めること)が多発する。
▼被験者自身が「朝まで目が覚めずに眠れた」と感じていても、室温25°C以上の環境では、脳波レベルで数秒間だけ目が覚める「微小覚醒」が1時間に何度も発生していた。
▼40代・50代の更年期の女性は、突発的なのぼせ・発汗と熱帯夜の室温が相乗効果を起こし、中途覚醒の回数が同年代の男性や若年層と比べて最大2倍近くに達した。

 

この結果からわかること


「夜中に目が覚めないから大丈夫」と思っていても、部屋が暑いだけで脳や心臓は気づかないうちに細かな覚醒を繰り返している可能性があります。

「しっかり寝たつもりなのに、なんだかスッキリしない」と感じる時は、一度寝室の温度を見直してみるサインかもしれません。

 

冷えを心配してエアコンをタイマーで切る習慣がある方も多いかと思います。

しかし、年齢とともに熱を外に逃がす力が変化してくるミドル世代にとっては、タイマーが切れた後の室温上昇が深い睡眠を妨げたり、翌朝の血圧に影響を与えたりすることが論文でも指摘されています。

一晩中「25〜26℃」前後の一定温度をキープしてあげる方が、結果的に心臓や血管に余計なストレスをかけずに済むアプローチと言えそうです。

とはいえ、「25~26℃」という一般的な目安に縛られる必要はなく、自分のカラダの「今」の状態に合わせた、心地よいリカバリー空間を個別に探していくことが大切になりそうです。

 

©Physicl lab Co.,Ltd. 2026


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