こんにちは。
銀座のパーソナルトレーニングスタジオ「フィジカルラボ銀座」です。
最近都内の最高気温は30度を超える真夏日、さらには35度を超える猛暑日と、「災害級の暑さ」が続いています。
通勤通学時に駅まで歩くだけで汗びっしょりになってしまう、という方も少なくないのではないでしょうか。
職場につけば、クーラーがついていて快適かと思いますが、皆さん、水分補給をきちんとしていますか?
室内は涼しいからといって、コーヒー一杯で済ませていませんか?
「水分を摂りすぎるとトイレが近くなるし…」といった声も聞きますが、水分補給が少ない習慣のせいで仕事や勉強の効率が落ちてしまっている可能性もあるんです。
本日は、認知機能と体内の水分状態との関係を報告した研究から、水分摂取の重要性を考えていきましょう。
THE RELATION OF HYDRATION STATUS TO DECLARATIVE MEMORY AND WORKING MEMORY IN OLDER ADULTS
Suhr et al., (2010) (1)
研究方法
被験者:50-78歳の女性21名
身体に電極を貼付し、電流の流れから体水分量を算出
認知機能のテストを実施し、体重あたりの体水分量との相関をピアソンの積率相関分析によって算出。
【認知機能のテスト】
- 15個の単語を示したあと、覚えられた単語の数(即時記憶)
- 3桁の数字を示し、逆から言う課題を20回行い、正解した数(ワーキングメモリ)
結果
体水分量は即時記憶と有意な強い相関が認められた(r = 0.54, p = 0.04)
体水分量はワーキングメモリと有意な中程度の相関が認められた(r = 0.47, p = 0.01)
また、体水分量は拡張期血圧(r = -0.56, p = 0.01)、収縮期血圧(r = -0.65, p = 0.003)とも有意な相関が認められた。
この研究から分かること
この研究は運動や暑熱環境下で脱水をおこなったわけではなく、あくまでも普段の状態のままで体内の水分状態を測った研究になります。
その結果、体内の水分量は即時記憶で強い相関、ワーキングメモリにも中程度の相関が認められてました。この2つの能力は、仕事にも勉強にも必要な能力です。
もし職場でほぼ水分を摂らない方が物忘れをしてしまう、うっかりミスをしてしまうということがあれば、それはもしかしたら水分不足からくる認知機能の低下かもしれません。
とはいえ、水分を摂取するとトイレに行きたくなる回数が増えてしまって困るという場合には、摂取する水分の内容を考えることで多少軽減できるかもしれません。
尿の量を増やすもの:コーヒーやお茶などのカフェインを含む飲料
尿の量を減らすもの:スポーツドリンクなどの電解質を含むもの
電解質を含むスポーツドリンクには糖質も含まれていますが、最近は糖質控えめのスポーツドリンクも販売されているので、気になる方はそちらを選んでも良いかもしれませんね。
熱中症対策だけでなく、仕事や勉強をスムーズに進めるためにも、しっかり水分補給をして元気に夏を過ごしていきましょう!
©Physicl lab Co.,Ltd. 2023
参考文献
- Suhr, JA, Patterson, SM, Austin, AW, and Heffner, KL. The relation of hydration status to declarative memory and working memory in older adults. J Nutr Heal Aging 14: 840–843, 2010.
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