運動頻度と実施時間で身体機能への影響はどう変わる?

運動頻度と実施時間で身体機能への影響はどう変わる?

こんにちは。銀座のコンディショニングジム「フィジカルラボ銀座」です。

 

運動をした方が良いのはわかるけど、運動をどれくらいしたら良いの?

よく耳にする疑問です。

 

世界保健機構(World Health OrganizationWHO)は、健康のためには30分以上の身体活動を日常的に行うことや、筋力トレーニングは週2回以上行うことを推奨し、できる限り活発に身体を動かす習慣をもつことが大切であると提唱しています。

 

今回は、運動の頻度や時間が、身体機能にどういう影響を与えているか、という研究の一部のデータをご紹介いたします。

 

白岩加代子ら. , 2017

高齢者の運動頻度と実施時間の違いによる身体機能の差異. Japanese Journal of Health Promotion and Physical Therapy.

 

〇研究方法

対象者:高齢者316人に対してアンケートにて以下の4グループに分類

「運動なし」群45

「毎日30分未満」群23

「ときどき30分以上」群199

「毎日30分以 上」群49

方法:各グループ毎に下記の身体機能と体組成を測定して比較

握力、長座体前屈距離、上体起こし、開眼片脚立位時間、30秒間椅子立ち上がりテスト(30‐second chair-stand testCS‐30)、5m最速歩行時間、Timed Up & Go testTUG)、大腿四頭筋筋力、足指把持力、体組成として骨格筋量、体脂肪率。

 

〇結果

・上体起こしの回数:「運動なし」<「ときどき30分以上」「毎日30分以上」(p005

CS‐30:「運動なし」<「毎日30分以上」(p 005

・大腿四頭筋筋力:「運動なし」「毎日30分 未満」<「毎日30分以上」(p005

・開眼片脚立位時間、TUG5m 最速歩行時間、足指把持力

他のすべての群<「毎日30分以上」(p 005

・体脂肪率:「運動なし」>他のすべて群(p005

 

〇この論文からわかること

運動頻度やそれに伴う活動量が最も多いと思われる「毎日30分以上」群が、他の群よりも身体機能が向上していて、「毎日30分未満」群は、「運動なし」群と比べてもすべての身体機能に有意差を認めませんでした。

低負荷の運動だと、身体機能を向上させるためには、毎日30分以上の運動を行った方が良いと考えられます。

 

体脂肪率に関しては,「運動なし」群の方が「毎日30分未満」群より有意に高値を示しました。

体脂肪率の増加は生活習慣病との関連が強く、生活習慣病のリスク軽減に対しては、毎日身体を動かせば30分未満の運動であっても効果が期待できそうです。

 

運動は強度(負荷)によって量や頻度を変える必要がありますが、散歩や自重で出来るエクササイズなど軽負荷の運動は、身体への負担が小さい分、出来るだけ毎日行い、出来たら30分以上の時間をかけて続けることが大事なようです。

 

©Physicl lab Co.,Ltd. 2025

 

———————————————————–

コンディショニングに特化したフィジカルラボ銀座では、肉体ドックと“宅トレ”処方をセットにした「フィジカルドック」をご提供しています。

医・科学的な専門知識を持つトレーナーが、全身の動きや機能を分析・評価。問題の原因と改善ポイントを明確にした上で、ご自宅や通っているジムで続けられる最適なセルフエクササイズメニューを作成・指導します。

ハウツー動画のアフターサービス付きなので、やり方を忘れてしまう心配もありません!

また、競技力向上、ケガ予防、健康維持など長期的視点でご希望に応えるパーソナルトレーニングやオンラインパーソナルトレーニングもご用意しています。

フィジカルドック、体験トレーニングのご予約はこちらから!

———————————————————–

コラム一覧へ戻る