全国のママパパを悩ませる「抱っこ腰痛」セルフケアガイド

全国のママパパを悩ませる「抱っこ腰痛」セルフケアガイド

こんにちは。

銀座のパーソナルトレーニングスタジオ「フィジカルラボ銀座」の菅原果穂です。

 

3歳くらいまでのお子様をお持ちのパパやママ、暑いなかの「抱っこ」お疲れ様です!

 

日々たくさん「抱っこ」をする中で、「あいたた…」と痛みを感じたとしても、

育児や生活に追われて自分のメンテナンスまで追いつかない!という方が多いのではないでしょうか?

 

     

    私自身、2019年、2021年と妊娠出産を経験していますが、産後の母親に対するフォローは1か月健診までが一般的で、産後1か月健診後に身体の不調が出た時にはどこに相談して良いのか、そもそも相談しに行く時間すら取ることができない、時間が取れたとしても自分の身体の不調を治すという優先順位が低く家事や睡眠に当ててしまいたい・・!という日々が続いていました。

     

    運動の効果は身体的だけでなく、心理的効果もあるということは近年認知されてきていますが、産後や育児中のパパやママが定期的に家の外へ出てまとまった運動時間やメンテナンス時間を取ることは、私の経験上難しいのではないかと思う部分でもあります。

     

    対象が女性のみですが、「産後女性の身体症状」として 2019 年に日本保健科学学会誌に掲載された、3歳以下の乳幼児を育児中の女性へのアンケート調査結果をご紹介します。

     


    抱っこ腰痛の実態


    産後の痛みは「腰部」が70%以上と特に多く、肩、首、手首と続く。

    痛みが出る主な動作は「抱っこ」「抱っこ紐を使用しての抱っこ」が圧倒的

    その他、立ち上がる動作やおむつを替える動作など。

    ・痛みの対処法としてストレッチ(40%)や医療機関への受診(30%)が挙がる一方、「何もしない」19%。痛みに耐えている方が一定数いると考えられる。

    産後の女性が求める指導や情報提供のトップは正しい身体の使い方。

    次いで腰痛予防の体操。社会的サポートが薄くなる産後から育児期に、痛みの予防・改善につながる継続的フォローが必要ではないか。

     

     

    痛みに耐えながら育児をしているという過酷な状況、産前のような手厚いフォローがなく産後女性へのフォローが手薄な状況、このような事態に微力ながらお役に立てればと、今回フィジカルラボ銀座では、育児中のママやパパが一番行う動作、特に痛みが出やすい動作である「抱っこ」を取り上げ、「抱っこ」で痛みが出やすい理由、適切な抱っこ方法、ご自宅で実施できる予防エクササイズをお伝えします!

     

    以下の動画をタップすると動画でも概要をご覧いただけます。

     

     

     

     

    痛みが出やすいNG抱っこ

     

     

    • 子どもを抱きかかえる時に深くしゃがんでいない!

       

       

      疲れている時などとくに、しゃがむ方が辛い・・と思いますよね。

      しかしそれはかなり腰に負担がかかる恐れがあります!

      腰の部分が丸くなったまま、重たいものを持とうとすると腰の骨の間にある椎間板に大きな圧がかかり痛みに繋がるリスクがあります。

       

       

      • 抱っこ時の子どもの位置が低い!

       

       

      抱っこ紐を使用せずに縦抱きの抱っこをするときや、抱っこ紐を使用して抱っこをするとき、お子様の位置が低くなっていませんか?

      低い位置で抱っこをすると、前下方に子どもの重さがかかり、それとともに大人の骨盤も前方に移動します。

      そして崩れた重心位置を調整するために背中を丸めるような不良姿勢になります。

      その姿勢が長時間続くと腰痛や肩こりを引き起こします。

      さらに、子どもの位置が低いと、高い位置での抱っこに比べ子どもと密着することが難しく、手首や腕の筋肉だけで抱っこするような形になり、手首の痛みに繋がる恐れもあります。

       

       

      適切な抱っこ方法

       

      抱っこで痛みが出ないようにするためには、「身体の重心に子どもを近づける」ことがポイントになります。

      子どもを抱き上げる際、抱っこしている際にも、自分の身体の重心位置に子どもをできるだけ近づけるとラクに抱っこができます。

       

      • 子どもに近づき、大きく足を広げなるべく深くしゃがみます。

       

       

      子どもに近づき深くしゃがむことで自分の重心位置に近づけることができ、大きく足を広げることで安定感が増します。

       

      • 子どもを胸の高さまで抱き上げ、立ち上がります。

       

       

      抱き上げて自分の重心位置に子どもを近づけることでラクに立ち上がることができます。

       

      • 胸の高さで抱っこを継続します。

       

       

      背中は丸まらないように、胸の高さで維持することで子どもが自分の重心に近づくことができます。

       

       

      痛み予防エクササイズ

       

      上記の抱っこ方法を痛み違和感なくスムーズにできるようにするために、

      日々のエクササイズで十分な柔軟性【ほぐす】・関節可動域【動かす】・筋力【鍛える】を獲得しましょう。

       

      上記のステップに合わせたオススメエクササイズをご紹介します。

       

      • ほぐす

       

      (画像をタップするとエクササイズを動画でご覧いただけます。) 

       

      10回×2セット 週7

       

      子どもを抱き上げる際に、子どもの重みで自分の身体が前方に倒れてしまわぬよう、胸を張れるように胸の柔軟性を高めます。

       

      • 動かす

       

      (画像をタップするとエクササイズを動画でご覧いただけます。) 

       

       

      10回×左右各2セット 週7

       

      しゃがむとき、立ち上がるときに股関節をしっかり使えるように、股関節を動かす練習をします。

       

      • 鍛える

       

       (画像をタップするとエクササイズを動画でご覧いただけます。) 

       

      10回×3セット 週7

       

      安定して子どもを抱きあげられるように実践に近い動きをします。

      プッシュプレスを追加すると負荷を高められ全身の筋力トレーニングになります。

       

      1回10分程度で終わる内容となります。

       

      毎日やらなければいけないのか!と少しハードルが高く感じてしまうかもしれませんが、抱っこも週7日休みなく行っていますよね。

      だからそのぶん、自分の身体を大切にする時間もぜひ取っていただけたらと思います。

       

      なお、「ほぐす」や「動かす」のエクササイズ内容は時間を取る必要がありますが、「鍛える」のエクササイズはお子様を実際に抱っこするときに意識して行ってもOKです!

      スラスターの動きは「高い高い」と同じ動きになりますので、普段のお子様とのコミュニケーションがトレーニングになる!と思うとお互いに一石二鳥ですよね。

       

      痛みの出ない身体を手に入れるために、毎日行う抱っこ動作で「鍛える」のエクササイズを取り入れつつ、就寝前などに少しだけ時間を取っていただき、他2種目でセルフケアをする習慣をつけていきましょう!

       

      もしもどうしてもやり方がわからないという場合は、月会費不要・単発でも利用しやすいフィジカルラボ銀座へ、お気軽にご相談くださいね!

       

       

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