こんにちは。
銀座のパーソナルトレーニングスタジオ「フィジカルラボ銀座」です。
夏の暑い日も終わり、スポーツを楽しめる気候になってきました。
市民アスリートとして楽しめるスポーツはたくさんありますが、マラソン、フットサル、バスケットボール、これらのスポーツは意外と強度が高いものになります。
例えばマラソンのように身体接触がない競技でも、急にスピード練習を始めるとモモの裏の肉離れを受傷することがあります。
肉離れを引き起こしてしまうと数週間は運動の制限がかかってしまうので、スポーツの秋を楽しむためにもしっかりと予防したいですよね。
そのためには徐々に運動強度を上げていくことが基本として大切ですが、実は肉離れをしやすい走り方があるというのをご存知ですか?
今回は肉離れを引き起こす走りのフォームについて検証した研究の一部のデータをご紹介します。
Schuermans et al., 2017
Deviating running kinematics and hamstring injury susceptibility in male
soccer players: Cause or consequence? (1)
研究方法
被験者:アマチュア男子サッカー選手29名
全身に動作解析用のマーカーをつけた状態で30m走を全力で実施。
15-25m区間の動作を分析し、各関節やセグメントの角度や角速度を算出。
その後1年半肉離れの発生の有無についてオンラインのアンケートにて追跡調査を実施。
肉離れ受傷群と未受傷群での走動作における動きの違いをフェーズごとに比較。
1つのストライドは以下のフェーズに分割した
・スタンス期(足が地面に接地している区間)
・バックスイング期(足が地面から離れて身体の前に振り出すまでの区間)
・フォワードスイング期(足を身体の前に振り出して足を接地するまでの区間)
結果
29名中4名がハムストリング(モモの裏)の肉離れを受傷した
肉離れを受傷した選手は肉離れを未受傷の選手と比較して
✓スタンス期における軸脚側への体幹の側屈角度が有意に大かった
✓動作を通して骨盤の前傾角度が大きかった
この研究から分かること
走るときに身体が左右に振れてしまうこと、骨盤が前傾して腰が反ってしまうことがモモの裏の肉離れのリスクになることがこの研究では示唆されました。
これらの動きを防ぐために体幹部のトレーニングをすることも大切になってきますが、特に横ブレに対してはお腹の正面の腹直筋だけでなくお腹の横の腹斜筋を鍛えることも重要です。
また、体幹部の横ブレは骨盤の左右の傾きによっても引き起こされると考えられるため、片脚で立った状態での骨盤のコントロールも非常に重要です。
身体を動かしやすいスポーツの秋だからこそ、運動を楽しむために正しい動きで怪我を予防していきましょう!
©Physicl lab Co.,Ltd. 2021
参考文献
- Schuermans, J, Van Tiggelen, D, Palmans, T, Danneels, L, and Witvrouw, E. Deviating running kinematics and hamstring injury susceptibility in male soccer players: Cause or consequence? Gait Posture 57: 270–277, 2017.Available from: http://dx.doi.org/10.1016/j.gaitpost.2017.06.268
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