銀座のパーソナルトレーニングスタジオ「フィジカルラボ銀座」です。
『筋トレをすると身体が硬くなるからよくない』といった情報を目にすることがあります。
身体を鍛えるためにトレーニングをしているのに、そのトレーニングのせいで身体が硬くなって怪我をしてしまっては本末転倒ですよね。
しかしお相撲さんやトップレベルのウエイトリフターは、ものすごく筋肉が多いのにも関わらず身体が柔らかい人が多いのも事実です。
これはストレッチを個別で行っているから筋トレのマイナス効果を打ち消しているのでしょうか?
それとも、そもそも筋トレでは身体は硬くならないのでしょうか?
「筋トレをすると身体が硬くなる」は本当のところどうなのか。
本日はその答えの1つにあたる研究を紹介します。
Impact of range of motion during ecologically valid resistance training protocols on muscle size, subcutaneous fat, and strength
McMahon et al., 2014(1)
研究方法
1年以内にトレーニング経験のない大学生の男女26名
小さな動きでのトレーニング群:8名
大きな動きでのトレーニング群:8名
コントロール群(介入なし) :10名
に振り分け、トレーニング群は週3回、8週間のトレーニング介入
スクワットやレッグエクステンションなどのトレーニングを実施し
小さな動きでのトレーニング群では膝の角度を0~50度まで動かし
大きな動きでのトレーニング群では膝の角度を0~90度まで動かして実施した
外側広筋の筋束長※を超音波画像により測定
※筋束長とは:筋線維の長さを表した指標のこと
結果
両群とも介入前と比較して筋束長は有意な増加を示しました。
(p<0.05:前後の差が単に偶然で生じた差である確率は5%未満である、という意味です)
また小さな動きでのトレーニング群と比べて、大きな動きでのトレーニング群のほうがより筋束長は長くなりました。
この研究から分かること
筋トレを行うことで筋肉が硬くなるのではという不安はあるかもしれませんが、正しいトレーニングを行うことで、むしろ柔軟性は向上することが示されました。
特に、筋をしっかりと伸長させるように大きな動きでトレーニングを行うことで、より柔軟性は向上するようです。
一方、誤ったフォームで無理やり大きな動きをしてしまうと関節に負担をかけてしまう可能性もあるため、
正しいフォームで行えているかを定期的にチェックすることが非常に大切です。
また、筋トレではなかなか伸ばすことの出来ない筋肉もあるので、
全身の柔軟性をバランス良く向上させるには、やはりストレッチも必要です。
筋トレとストレッチを併用して、強くしなやかな、怪我をしにくい身体を作っていきましょう!
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参考文献
1.McMahon, GE, Morse, CI, Burden, A, Winwood, K, and Onambélé, GL. Impact of range of motion during ecologically valid resistance training protocols on muscle size, subcutaneous fat, and strength. J strength Cond Res 28: 245–55, 2014.Available from: http://journals.lww.com/nsca jscr/Fulltext/2014/01000/Impact_of_Range_of_Motion_During_Ecologically.32.aspx%5Cnhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23629583