こんにちは、フィジカルラボ銀座です。
以前、「筋トレをすると体が硬くなる、は本当か」というテーマで、筋トレをしても柔軟性は上がるという論文を紹介しました。
一般的には、柔軟性を高めるためにはストレッチが有効と言われていますが、実際はどうなのでしょうか。筋トレとストレッチでは、どちらが柔軟性が上がるのでしょうか。
そこで今回は、筋トレとストレッチ、それぞれがもたらす柔軟性への効果を検証した、比較的新しい論文をご紹介します。
Morten Rosenfeldt et al., 2024
Comparison of resistance training vs static stretching on flexibility and maximal strength in healthy physically active adults, a randomized controlled trial
〇研究方法
対象者:18名の健康的な成人(平均24歳)を以下の3グループに分けた
・RT群(レジスタンストレーニング):6名
・SS群(静的ストレッチ):6名
・コントロール群(何もしない):6名
実施内容:
RT(レジスタンストレーニング)群
・種目:最大可動域でのストレートレッグ・デッドリフト、ジェファーソンカール
・セット数:1回あたり4〜8セット
SS(静的ストレッチ)群
・ストレッチ種目:ハムストリングと背部の静的ストレッチ
・各セット:32秒の保持
測定方法:
・柔軟性:シット・アンド・リーチテスト(前屈)
・筋力:アイソメトリック(等尺性)ストレートレッグ・デッドリフト(ISLDL)
関節可動域の50%および95%屈曲位で測定
〇結果
- 柔軟性:
・RT群とSS群は両方ともコントロール群より有意に向上した(p<0.01)
・RT群とSS群間には有意差なし
- 筋力:
・RT群はSS群およびコントロール群よりも有意に向上した(p<0.01)
〇この結果からわかること
最大可動域で行う筋トレと静的ストレッチには、同等の柔軟性向上効果があることがわかりました。
更に、筋トレには筋力強化というメリットもあるため、柔軟性と筋力を同時に高める手段として有効です。
一方ストレッチには、安全性が高く取り入れやすいというメリットがあります。
柔軟性を高めたい方は、筋トレとストレッチを適切に組み合わせていくのがおすすめです。そうすることにより、単に「体が柔らかい」だけではない、機能的で動かしやすい身体につながっていくからです。
©Physicl lab Co.,Ltd. 2025
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