運動後に脚がつる!予防に「水」は間違い ?

運動後に脚がつる!予防に「水」は間違い  ?

梅雨が明け、すっかり夏になりましたが、みなさん、どのように運動を楽しんでいらっしゃいますか?

早朝、まだ気温が上がる前の爽快なランニング。もしくは、室内でのエクササイズ。

どちらも、ライフスタイルに運動を取り入れるという点で素晴らしいので、ぜひ無理なく続けていただければと思います。

本日は、そんな夏場の運動にちなんだ興味深い知見をご紹介します。

それは、暑い環境下の運動で急激に汗をかいた後の脚のつりやすさと水分補給の関係についてです。

運動後に起こる脚のつりは、筋肉が痙攣してしまっている状態、言い換えると筋が過剰な興奮をしたまま弛緩できなくなっている状態になります(2)。

その対処としてはストレッチなどが知られていますが、予防方法はどうすればいいのでしょうか?

では、早速みていきましょう!

Water intake after dehydration makes muscles more susceptible to cramp but electrolytes reverse that effect

Lau et al., 2019(1)

研究方法

疾患を患っておらず過去2年に下肢の怪我のない被験者10名

暑熱環境下で体重の2%分の汗をかくまで運動を実施し、その後真水かOS-1のどちらかを摂取(1週間後の実験で逆のドリンクを摂取した測定も実施)

※OS-1:ナトリウムなどの電解質を含む経口補水液

運動による脱水前、脱水後、ドリンクを摂取した後で外部電気刺激による筋肉のつりやすさを測定

結果

脱水前と脱水後では筋肉のつりやすさには有意な変化はなかった。

真水の摂取後には筋肉はつりやすくなり、OS-1の摂取後は筋肉はつりづらくなった。

この研究から分かること

ただ運動をして脱水をするだけでは筋肉のつりやすさに変化はなく、真水を摂取することで筋肉がつりやすくなるという結果がこの研究では示されました。

汗にはナトリウムなどの電解質が含まれています。真水の摂取ではこれらの電解質を補給できずに、むしろ薄まってしまったことが筋肉がつりやすくなった原因だと考えられます。

つまり、「夏場の運動で汗をかいているからしっかり水分を摂ろう!」と思っても、ドリンクの内容によってはかえって脚のつりを誘発してしまう可能性があるということになります。

 

なお、この研究ではOS-1を用いていますが、運動中の水分補給はスポーツドリンクで充分でしょう。

 

また、これはあくまでも暑熱環境で急激に汗をかいた場合のものなので、食事である程度の電解質を補給出来ていれば普段の水分摂取をスポーツドリンクやOS-1にする必要はありません。

※代表的な電解質であるナトリウムを例に挙げると、1日平均必要量に相当するのは食塩1.5g とされています。また現代の日本の一般的な食事では食塩9.7g程度摂取していると言われているので、通常の食事をしていれば敢えてナトリウムを摂取しようとする必要はないかもしれません。

ただし、営業や屋外作業などで夏場に外で活動することが多い方、運動を行っている方の場合は短時間で多くの電解質を失っているかもしれませんので、水分摂取のためのドリンクの内容を工夫したほうが良いかもしれませんね。

それぞれのライフスタイルに合わせて、水分摂取の方法も工夫しながら快適に夏を乗り越えましょう!

©Physicl lab Co.,Ltd. 2022

———————————————————–

フィジカルラボ銀座では、医・科学的な専門知識を持つトレーナーが、プロ仕様のInBodyや画像分析システムと、

「人の手」でなければ識別できない評価を組み合わせた身体機能測定「フィジカルドック」をご提供しています。

問題の原因と改善ポイントを明確にした上で、ご自宅や通っているジムで続けられる最適な運動メニューを

作成・指導させていただきます。ハウツー動画のアフターサービス付きなので、やり方を忘れてしまう心配もありません!

フィジカルドックのご予約はこちらから!

———————————————————–

参考文献

  1. Lau, WY, Kato, H, and Nosaka, K. Water intake after dehydration makes muscles more susceptible to cramp but electrolytes reverse that effect. BMJ Open Sport Exerc Med 5, 2019.
  2. Nelson, NL and Churilla, JR. A narrative review of exercise-associated muscle cramps: Factors that contribute to neuromuscular fatigue and management implications. Muscle and Nerve 54: 177–185, 2016.
コラム一覧へ戻る