最近では、健康志向の方が増加し、日々の余暇の過ごし方にジョギングなどの運動を取り入れている方が多いようです。
スタッフ同士でも仕事の前後で皇居ランなどをするのですが、特に夜の時間は、仕事終わりの方々が熱心に走る姿が目に留まります。
みなさんは普段、ジョギングなどの運動を行う際にどのような目的をお持ちでしょうか?
目的をもって普段の運動を行うことは非常に大切です。
本日は、ジョギングと長期死亡率の関係についての研究をご紹介します。
Schnohr P. et al. (2015)
Dose of Jogging and Long-Term Mortality
The Copenhagen City Heart Study
【研究デザイン】
・目的:ジョギングのペース、量、頻度の影響に焦点を当て、ジョギングと長期間にわたる死亡率との関連性を調査すること。
・対象者:コペンハーゲン市1098人の健康なジョギングを行っている人(運動群)と、3950人の健康だがジョギングを行っていない人(非運動群)を集めた。
【結果】
<運動の頻度>
非運動群より、週に1回程度や週に2~3回程度の運動群(ジョギング)の方が死亡危険率が低い。
<運動の量>
非運動群より、1時間以下や1時間~2.4時間程度の運動群(ジョギング)の方がが死亡危険率が低い。
<運動のペース>
非運動群より、低速度や中速度のペースの運動群(ジョギング)の方が死亡危険率が低い。
【この研究から分かること】
今回の研究では、運動群と非運動群を、運動の頻度・量・ペースから比較した。
運動の頻度・量・ペースに共通して言えることは、ジョギングをしないよりも、小・中程度の頻度・量・ペースの方が死亡危険率が低かったことということです。
また、高頻度・長時間・高速ペースのジョギングはジョギングをしない人と大きな差は出なかった事を示しています。
以上の論文の観点から、運動を行うことは寿命を延ばす上で重要で、運動の頻度や量、ペースは多すぎず無理をしない範囲で行うことが適切であるという事が言えます。
皆様もこれらの内容を参考にしながら、日ごろの運動にジョギングを取り入れてみるのはいかがでしょうか?
執筆:高橋 編集:金子
参考文献
Dose of Jogging and Long-Term Mortality The Copenhagen City Heart Study
J Am Coll Cardiol. 10;65(5):411-9, 2015.