運動で体重を減らすには。まずは有酸素運動?それとも筋トレ?

運動で体重を減らすには。まずは有酸素運動?それとも筋トレ?

こんにちは。銀座のパーソナルトレーニングスタジオ「フィジカルラボ銀座」の川越康平です。

健康診断や人間ドックを受けたら肥満を指摘された、体重を減らすように言われた。とはいえ「何をしたら良いのかわからない…」「筋トレとウォーキングはどっちが良いのだろう…」「とりあえず食べる量を減らせば良いのか?」と、手段に迷った方もいらっしゃると思います。フィジカルラボ銀座でも「健康診断を受けて運動をするように言われたけど何をしたら良いのかわからない…」という理由でフィジカルドックを受けにいらっしゃる方が少なくありません。

 

体重を減らすためにはまず、食事の見直しが必要です。体重増減の原則はカロリー収支のバランスのため、摂取量(飲食の量)が多ければ減らす必要があります。ただ、食事を減らす食事制限だけでは筋肉量が減少して代謝が落ちる=リバウンドの可能性やロコモティブシンドロームになる可能性が生じます。

そのため、あわせて運動を取り入れることが不可欠です。そこで今回は、ダイエットに対する筋トレと有酸素運動の効果についてお話させていただきます。

 

筋トレVS有酸素運動

体重を減らすための運動を検討する際、筋トレと有酸素運動(ウォーキングやランニング)のどちらが効果的か?という質問をよく受けます。結論から言えば、どちらも実践することが理想的ですが、カロリー消費に直接寄与するのは有酸素運動です。

上記のイラストで示すように、体重70kgの男性が60分間の筋トレまたはランニングを行った場合、同じ時間の運動でも消費されるカロリーには大きな違いがあります。したがって、体重や体脂肪量を優先的に減らしたい場合は、有酸素運動が適しているかもしれません。ただし、筋トレにもダイエットに対するメリットはあります。

 

ダイエットに対する筋トレの考え方

食事制限に有酸素運動だけを併行した場合、実は筋肉量が減ってしまう可能性があります。筋肉量が減れば代謝機能も低下して、痩せづらく太りやすい体になりがちです。。自立した生活を長く送るためには全身の筋肉量や筋力も必要ですよね。

筋トレには大きく「筋肉を鍛える筋トレ」と「姿勢や動きを整える筋トレ」の2種類があり、それぞれの役割も把握しておくとダイエットのために役立ちます。

 

▷筋肉を鍛える筋トレ

筋肉を鍛える筋トレとは、主に筋肉を強化することを目的としたトレーニング方法を指します。代表的な種目で言うと、下半身を鍛えるためには「レッグプレス」、上半身を鍛えるためには「チェストプレス」などがあります。

 

これらの筋トレをダイエットに取り入れる際は、以下のようなことを目的にすると良いと思います。筋トレが直接的にカロリーを消費する効果は有酸素運動よりも弱いものの、間接的に脂肪を燃焼させる効果や見た目への変化が期待できるためです。

 

  • リバウンドを防ぐために筋肉量を増やす。
  • 安静時代謝率(RMR)を上げて痩せやすくする。
  • 脂肪分解を促進することで体脂肪量を減少させる。
  • 体にメリハリをつける。

 

▷姿勢や動きを整える筋トレ

続いて、体に負担のかかる姿勢や動きなどの改善を目的とする、機能改善エクササイズやコレクティブエクササイズ、ファンクショナルトレーニングと呼ばれるトレーニングについてです。例えばレッグプレスとフロントスクワットを比較した際、どちらも動きとしては膝の曲げ伸ばしですが、レッグプレスでは軌道が決まっているため動作の難しさはそれほどありません。対してフロントスクワットは重心のコントロールやバーベルを前に落とさないための適切な姿勢の保持、腰や膝に負担がかからない動作のコントロールなどが必要になります。(細かいことを言えばレッグプレスも適切な動作を意識することは必要ですが。)

 

フロントスクワットをはじめとする適切な動きを習得するトレーニングを行うことで、ウォーキングやランニングにおけるケガのリスクを低減させることができるだけでなく、日常生活でも起こりやすい肩こりや腰痛の予防・改善にも繋がります。筋力強化にも効果的なので、可能であればマシントレーニングだけでなく機能改善トレーニングも行うことを推奨します。

 

有酸素運動や筋トレよりも大事なこと

有酸素運動と筋トレがダイエットに及ぼす効果について述べてきましたが、体重を減らすために最も重要なことは、毎日の1時間の運動よりもその他23時間の生活スタイルです。(仮に1時間の運動をはじめるとしたらです。)1時間の運動をはじめたことに安心してそれ以外の時間での活動量が減ってしまってはカロリー収支で見ればプラマイゼロになることもあるかもしれません。そのため、1日全体での活動量も意識して増やすことが重要です。

具体的には、以下のようなことが挙げられます。

 

・仕事中の休憩時間にストレッチやウォーキングを取り入れる。

・階段を使ってエレベーターを使わないようにする。

・家事や庭の手入れなど、家での活動を積極的に行う。

・趣味やアクティビティを通じて、楽しみながら体を動かす。

 

日常生活の中で積極的に動くことで、体重を減らすだけでなく、健康的な生活を送ることができます。ダイエットの成功には、運動だけでなく、生活習慣の見直しも欠かせないのです。

 

「フィジカルラボ銀座」では、お客様一人一人のニーズに合わせた運動プログラムを作成するために、ヒアリング、inbody測定、身体機能評価などを行っています。これらの情報を元に、お客様の目標や身体機能に合った最適なトレーニング方法を提供し、ライフスタイルに合わせたアドバイスも行います。体づくりや健康に関する問題やお悩みがあれば、ぜひフィジカルドックを受けにいらしてください。

 

参考文献:

Alexander, J. L. (2002). 減量におけるレジスタンスエクササイズの役割. NSCA Japan journal= NSCA ジャパン・ジャーナル: a Publication of National Strength and Conditioning Association Japan, 9(4), 28-31.

 

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